https://youtu.be/8d9SgRtEkBo

 

1999年発表というのに、今頃ハマっている。名盤。体を動かさずして、ダンスミュージックに浸れる。別に、体動かしてもいいですけど、てか。

これを聴いていると、次の事を想起します。
◆何てYouTubeというプラットフォームは気前が良いんでしょう。こんなレア音源なぞ、尋常なルートで入手しようとすれば、それこそ破格値がつくでしょう。それが、ゼロ円で聴けるとは。映画、音楽に限らず、広い分野における表現を一手に引き受け、「著作権」という分かったようでもうひとつつかみどころのない代物の隙間をかすめるがごとく、我々消費者にとっての「おもろければええねん」という本音を狙い撃ちし、広告料もかなり取っているでしょう、正に今どきの真正なるモンスターじゃなかろうか、YouTube。
◆音楽って、アレンジでどうにでもなる。つまり、駄作にでも、名曲にでも。やっぱり、お化粧した後の「White Album」は最高ですので、すっぴんは、見たくなかった、いや聴きたくなかった、でも、好きだからこそ見たい、聴きたい。例えれば、美しい女性のすっぴんは、見たいような、でも、見て後悔するような。ただし、「Julia」や「Sexy Sadie」はすっぴんでも美しい。これぞ真の名曲というべきなのでしょう。

The Beatles - The White Album - Unplugged

The Beatles - The White Album - Unplugged - demos -- 0:00 Intro 0:15 Cry Baby Cry 2:42 Child of Nature (Jealous Guy) 5:25 The…

本日、休日出勤の電車内、kindleで谷川俊太郎の「さようなら」に遭遇。流れ落ちそうな涙は、汗のせいだよ、とタオルで顔をヌグヌグ。あかん、言葉の力の前にひれ伏しました。

 

ぼくもういかなきゃなんない
すぐいかなきゃなんない
どこへいくのかわからないけど
さくらなみきのしたをとおって
おおどおりをしんごうでわたって
いつもながめてるやまをめじるしに
ひとりでいかなきゃなんない
どうしてなのかしらないけど
おかあさんごめんなさい
おとうさんにやさしくしてあげて
ぼくすききらいいわずになんでもたべる
ほんもいまよりたくさんよむとおもう
よるになったらほしをみる
ひるはいろんなひととはなしをする
そしてきっといちばんすきなものをみつける
みつけたらたいせつにしてしぬまでいきる
だからとおくにいてもさびしくないよ
ぼくもういかなきゃなんない

突然ですが、ユーミンの最高傑作ソングは、「Happy New Year」だと思う。



テーマは「キリンジ」だけど、「田島貴男」でもある。
日本ロック界の宝が宝をカバーする、それだけで、何も文句は言わない、言えない。
たぶん、田島自身も、堀込兄弟のことは、長年「ミュージシャンズミュージシャン」という共通項の元、随分と注目していたと思う。そして、ここにきてこの邂逅。

「俺がやってきたテイストとは違うけど、こんな曲作ってみたかったのよね」と田島が言ったとか、言わなかったとか。

また名言を放ってしまった、村上春樹。昨夜、珍しくまとまった時間を得て、夜中の3時まで、キンドルにて読みふけてしまった。少々前の作品であるが、「色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年」。この人、もどかしさや不条理を表現させたら、天下一品である。(「天下一品」という言葉ははなはだ、「文学的」からはかけ離れた言葉ではあるが。なぜだろう、ラーメンチェーンの天一が悪いのか。まあいいや)。

 

「人の心と人の心は調和だけで結びついているのではない。それはむしろ傷と傷によって深く結びついているのだ。痛みと痛みによって、脆(もろ)さと脆さによって繫がっているのだ。悲痛な叫びを含まない静けさはなく、血を地面に流さない赦しはなく、痛切な喪失を通り抜けない受容はない。それが真の調和の根底にあるものなのだ。」

 

仲が良いとされていた主人公が含まれる5人組。その中に、精神を病んだ女性と、彼女の面倒を見る別の女性がいる。表面ではわからない、どろどろした関係性。ホントにうまいねこの人、ミスタームラカミ。才能という鉱脈はまだ枯れていないかな。いち早いノーベル賞受賞を強く願う。

 

 

 

 

どうせこんなの茶番だなんて口にしちゃだめだ
もうそんあのみんな知っている
楽しい事話そうもっと お化粧した俺は
いい感じで目が死んでるね

ナマのコンガで踊ろう
ナマのステップを刻もう
ナマ身とナマ身で揺れよう永久に

           坂本慎太郎「ナマで踊ろう」

そうさ、この世なんて茶番の連続。茶番のオンパレード。信じる俺らが馬鹿なのか。この世に仏はいるものか。坂本は現代の語り部なのである。語り部オンザロック。ギミックもはったりもこけおどしも、彼の前では恥ずかしき代物でしかない。みんな見透かされている。

「カフカの城」を改めて聴けば、作曲者の、朝起きがけの、オレンジジュース一杯か何かの、新鮮な激しいパッションで、Aメロ、Bメロ、サビを貫き通して作曲した経過を実感した。

名曲はかく生まれると強く実感した。要は、疑いのない信念の強さかな。思い込みでも良いから。

ちなみに、「ラヴァーマン」は名曲ですよ、ホントに。
田島貴男、素晴らしい。
キリンジ、素晴らしい。
ポリス、素晴らしい。
ビートルズ、素晴らしい。
レッド・ツェッペリン、素晴らしい。

でも、今、一番好きなミュージックは、ビースティー・ボーイズ。
まことに遅ればせながら。

良いものは良い。
楽しいものは楽しい。

ただそれだけ。