$人生は音楽だ

表層だけなぞっていては意味がない。奥で何かが鳴っている。それを突き止めねば意味がない、ミーニングレス。

カジュアルな楽曲からそこはかとなく立ち込める幽玄を、味わうだけの余裕と器量が問われるというもの。私もえらそうなことを言う立場ではない。でも、サムシング・グレートに対峙した幸福感を、すいません、無邪気に味わっている。

名作「空洞です」の延長線上にある作品であることは否めない。ファズギターなし、シャウトなし。ファンクあり、スウィートソウルあり。轟音なし。メロウなリズムあり。おっと、メロウだけど、辛みを伴うな。影を帯びるな。そこが彼の真骨頂であろう。普通じゃないな。素敵な変態である。

21世紀のジャパンロックの、一つの到達点。正解、不正解、善悪、そんなものは知らない。シンプルに、ひとつの到達点。でもねこれ、最高の褒め言葉。

ちなみに、アメリカの有名なレビューサイト「All Music」で、堂々の星4つ。これは凄い。
http://www.allmusic.com/album/how-to-live-with-a-phantom-mw0002387687
(試聴あり)