歌詞をなぞってへん、というけど、真にええ歌詞は記憶に留めております。

「花に水をやらなければ枯れてしまうように 夢のなくなった場所には住めない」(水の音楽)
「ふいに思い出した二度と逢えないひと 細かい雨の旅の空」(GLASS)
「出かけよう荷物はいらない 何も教えられてない子どものように」(夢を見る人)

なんか、こう書いていくと、歌詞なぞってるやん、とそしりを受けそうですが、ほんまに基本はメロディーしか聴いてなくて、例外が上記なんですってこと。一度インパクト強大な歌詞が突き刺さると、なかなか忘れられません。それ以外は、ほんま、虚空に舞ってる歌詞やって言うことですわ、悪いけど。その辺は、作り手もじゅうじゅうわかってるさかい、稀に見る傑作は、どうぞ心に留めてやってと思ってるに違いありません。

6月に新作が出る予定。クオリティーは分かりませんが、どうぞ、「ラヴァーマン」のみが良いという事態だけは避けていただきたい。よろしく。
再び、ラヴァーマン。歌詞を改めて紹介するが、何てことないね。盲目の愛を貫こうとする馬鹿な男の戯言やね。銀行強盗でもしそうな勢い。だって、「僕の宇宙の法則が崩れた」からね。止まらない情熱(この表現も陳腐ではないかい?)も持ち合わせていらっしゃる。でも、その馬鹿さ加減が、ロックにはお似合いなのね、結果論として。もともと、この曲のメロディーが素晴らしいから。メロディーが音楽のご本尊ですよ、やっぱり。

ラヴァーマン
胸に矢が刺さっている男
I'm a ラヴァーマン
君の笑顔におどるピエロ
走り出したら情熱が
I'm a ラヴァーマン
もうどうにも止まらないのさ

春の嵐
吹き荒れて眠れなかった
恋のかなしみで
こころ澄み渡っていった
君にささげたいと叫んでいる
海辺 青空と涙とため息

ラヴァーマン
胸に矢が刺さっている男
I'm a ラヴァーマン
かわいい瞳 君のとりこ
走り出したら情熱は
I'm a ラヴァーマン
もう誰にも止められないさ

何もかもが
変わってしまったあの時から
僕の宇宙の法則が崩れたのさ
勇気出して飛び込んでゆけよ
今は地上の運命に触れるときさ

ラヴァーマン
胸に矢が刺さっている男
I'm a ラヴァーマン
泣いてる君を助けたいよ
走り出したら情熱が
I'm a ラヴァーマン
もうどうにも止まらないのさ

I'm a ラヴァーマン
ラヴァーマン
君が好きさ
走り出したら情熱は
I'm a ラヴァーマン
もう誰にも止められないさ


疾走しないリズムセクションが新鮮に聴こえる。ユニークだと思うのは私だけか。メロディーは、結構複雑なコード進行。工夫と意匠。プロ中のプロの仕事ぶり。まずは、満足。
意地悪して(?)、「エレクトリック云々」については、このブログで何ら言及しなかった。だって、あれ…もういいいや。人それぞれ好みがあるし、私も寛容さを失いつつある年齢に差し掛かったし。

彼のダイアリーによれば、新作が出るそうで。「次」は大いに期待したい。何となくそんな気配。そう、気配を勝手に感じている。
吹田市山田駅前図書館でCDチープ・トリックビースティー・ボーイズを借りて聴くも、心に響かず。

46歳にして、心に響くのは、先日アマゾンで購入したこれ。大学時代に聴きまくった。

ティアーズ・フォー・フィアーズ「シーズ・オブ・ラブ」http://www.allmusic.com/album/the-seeds-of-love-mw0000205746

親父になればなるほど、意に沿わぬ音楽は聴かぬと決心。ちなみに、上記の2グループは世界的グループなので、私がこう言った所で、何のネガティブ効力を持たないであろう。あくまでも個人的趣味の話である。
前作に続き星4つ獲得。こりゃ快挙です!頑張れ日本人ロックアーチスト!坂本以外におらんかえ?

http://www.allmusic.com/album/lets-dance-raw-mw0002710130
i'll buy this 'cos my favorite artist sings my favorite artist's song.

http://originallove.com/news/000442.html



最近ものすごくハマっている。恥ずかしながら、今年初めて知った、フジファブリック。志村さん、才能あったのにね。
ジェフ・バックリーを聴いていると、今もし彼が生きていたら、と言うことを考える。

3回くらい結婚して、サードアルバムくらいで大傑作を発表して、独立系のレコード会社を興して潰して、愛人から子どもの認知訴訟を起こされ、音楽学校を作って落ちこぼれを優しく受け入れて、世界の森林伐採問題に口をはさみ、ヘロイン中毒を隠ぺいするので必死のズラのおっさん、てな感じか。

1作目は傑作(グレースね)で、3作目は最高傑作(日曜の朝の不幸とかそんなタイトル?)。4作目は問題作、5作目は通好みの逸品とされる。6、7作目は微妙だね、というのが世の評判。8作目リリースは、自身の薬物中毒克服如何でしょ、てな様子。

ジェフ、1作を残して死して正解と言うべき。世の中すべてが必定、故に、これ自然の理なり。
$人生は音楽だ

表層だけなぞっていては意味がない。奥で何かが鳴っている。それを突き止めねば意味がない、ミーニングレス。

カジュアルな楽曲からそこはかとなく立ち込める幽玄を、味わうだけの余裕と器量が問われるというもの。私もえらそうなことを言う立場ではない。でも、サムシング・グレートに対峙した幸福感を、すいません、無邪気に味わっている。

名作「空洞です」の延長線上にある作品であることは否めない。ファズギターなし、シャウトなし。ファンクあり、スウィートソウルあり。轟音なし。メロウなリズムあり。おっと、メロウだけど、辛みを伴うな。影を帯びるな。そこが彼の真骨頂であろう。普通じゃないな。素敵な変態である。

21世紀のジャパンロックの、一つの到達点。正解、不正解、善悪、そんなものは知らない。シンプルに、ひとつの到達点。でもねこれ、最高の褒め言葉。

ちなみに、アメリカの有名なレビューサイト「All Music」で、堂々の星4つ。これは凄い。
http://www.allmusic.com/album/how-to-live-with-a-phantom-mw0002387687
(試聴あり)